2002年04月17日(水) |
みずほ銀行が損害を肩代わり |
日経4面で、みずほ銀行のシステム障害で、カード代金の入金ができなかったことによる延滞金を、みずほ銀行が肩代わりすると報道されていた。
カード会社にとっては、実際に入金されるはずが、遅れて入金されたのだから、入金が遅れた分は損害になる。 したがって、これを賠償請求するというのは分かりやすい。
先日の日記で、入金が遅れて信用を失ったような場合は、損害の算定が難しいと書いた。 これに対し、入金が遅れた分の利息相当分の場合は、損害の認定は容易である。
では、小さな会社が、入金が遅れたからその分の損害を補填してくれと銀行に言ったら、すぐに賠償してくれるだろうか。
銀行としても、個別にすべて対応して、損害額を確定して支払っていくというのは無理ではないだろうか。 請求する側としても、入金が遅れた分の利息しか請求できないとなると、その額はあまりに少なく、そのうち、いやになってうやむやになってしまいそうである。
しかし、銀行がそのような対応をすると、マスコミは黙っていないに違いない。
「大企業に甘い銀行の体質」とか書かれて、おもいっきり叩かれるだろう。
また、オンブズマン的な団体が、費用を度外視して銀行に対して訴訟を提起する可能性もある。
銀行としては、カード会社などに損害賠償せざるを得ないだろうが、いったんカード会社などに賠償すると、次から次へと請求を受け、対応如何によっては、上記の事態が予想されるのである。
みずほ銀行は、泥沼に一歩足を踏み入れたのかもしれない。
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