2002年05月09日(木) |
電子政府構想、セキュリティに欠陥 |
日経(H14.5.9付)・社会面に、政府が推進する電子政府システムに相次いで欠陥が見つかり、安全対策を強化したとの記事が載っていた。
行政への申請等をインターネットで行うことを目指す電子政府の構想は、行政手続きの利便性を増すと共に、行政手続を簡略化し、行政の肥大化を防止することに役立つものと思われる。
(但し、従来のシステムを温存したまま電子政府システムを推進すると、二重のシステムとなり、かえって行政の肥大化となるから、十分な監視が必要である)
ただ、電子政府は、セキュリティーの問題がつきまとう。
もちろん、従来の紙による申請手続き等でも、第三者が本人になりすまして、手続をすることは幾らでも可能であったから、セキュリティーは必ずしも高くはなかった。
しかし、電子政府システムにおいては、第三者による盗聴の機会が飛躍的に増大したし、被害の程度も甚大になる可能性が高くなった。
それゆえ、セキュリティー対策は極めて重要であることは論を待たない。
ただ、どんなにセキュリティー技術を高めても、それを破る技術も次々と開発されるであろう。
したがって、セキュリティーシステムの高度化だけによって安全対策をはかることは無理がある。
むしろ、ローテクをも利用することを検討すべきではないか。
例えば、インターネットで申請手続きをした後、本人確認として郵便を使うとかを考えた方がいいのではないだろうか。
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