2002年06月12日(水) |
EB債販売で、証券会社に処分 |
日経(H14.6.12付)・7面によれば、証券取引等監視委員会が、EB債の販売にからみ、コスモ証券に違法行為があったとして、行政処分などの措置を取るよう、金融庁に勧告したそうである。
EB債とは、あらかじめ設定した株価よりも、その後の評価日の方が高ければ現金で償還されるが、低ければ株式で償還される仕組みである。
新聞の報道ではいかなる違法があったかの詳細はよく分からないが、コスモ証券の販売の仕方に誤解を与える表示があったとのことであり、対象顧客は6000人、販売額は160億円と報じられているから、影響は大きいだろう。
では、コスモ証券を通じてEB債を購入して損をした人は、すべて損害賠償請求ができるのであろうか。
結論からいえば、損害賠償請求はそう簡単なことではない。
不法行為に基づく損害賠償請求をするためには、相手方に違法行為がなければならない。
ところが、行政処分としての「違法」と不法行為における「違法」とはレベルが違うといわれている。
つまり、不法行為の成否にあたっては、違法行為があったとして行政処分されたという事実だけでなく、それ以外の事情も総合考慮して「違法」かどうかが判断されるのである。
それ以外の事情としては、販売するときに具体的にどのような説明をしたのかということが最も重要なポイントである。そして、これは人よって違うはずである。
したがって、行政処分によって違法と認定されたとしても、コスモ証券からEB債を購入したすべての人が損害賠償請求できることにはならない。
今日の新聞を読んで、EB債で損をした人が大喜びするのは早計ということになる。
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