今日の日経を題材に法律問題をコメント

2002年09月05日(木) 裁判官の給与は、かなりいい。

 日経(H14.9.5付)・社会面に、裁判官の給与が戦後初めて下げられることになったと報じていた。

 憲法79条、80条は、「裁判官の報酬を、在任中、減額することはできない」と規定している。

 その趣旨は、裁判官が金銭的利害に左右されることなく、安定した経済的基盤の下で、独立してその職務に専念できるようにするためである。


 ただ、国家財政上の理由から一律に減額することについては、肯定する見解と否定する見解が従来から分かれていたが、今回初めて現実問題になったわけである。


 私は、合理的な理由があり、それが一律に減額されるのであれば、違憲ではないと思う。



 ところで、その問題はさておき、裁判官の給与は非常に恵まれている。

 新任の時は少し安い感じがするが、徐々に上がっていく。

 そのうえ、官舎が必ずあり、交際費がまったくないから、お金もかからない。

裁判官にとって悩みといえば、転勤があるため、子どもの学校に困ることぐらいである。

 仕事についても、5年経てば、単独で裁判することができるようになり、自分で自由に判断することができる。

 裁判官というのははなかなか魅力的な職業である。


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