2002年11月13日(水) |
解雇が「悪」というわけではないと思う |
日経(H14.11.13付)社説で、「解雇法制に真剣な議論を」という見出しで、解雇についてのルールを労働基準法に盛り込むことについて論じていた。
どのような場合に解雇が認められるかについては、判例上、一応の基準というのはある。
しかし、明確な基準とはいえず、事案ごとに事情は異なっている。
ただ、一般的には、裁判所は解雇を認めない傾向が強いという印象である。
それゆえ、顧問会社から、「解雇しても大丈夫だろうか。」という相談を受けても、弁護士としては慎重な回答をせざるを得ない。
しかし、企業の本音としては、優秀な人は辞めて欲しくないし、能力のない人ややる気のない人は辞めて欲しいだろう。
それが間違っているとはいえない。
すなわち、解雇が「悪」という考えはおかしいと思う。
そういう意味では、法律改正によって、どのような場合に解雇できるのかをもう少し明確にした方がいいように思う。
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