2002年11月25日(月) |
赤ちゃんの突然死について |
日経(H14.11.25付)・社会面に、赤ちゃんの突然死についての記事が載っていた。
死亡原因が不明である突然死と、うつぶせ寝による窒息死とはまったく違うのであるが、医師が安易に突然死と診断する傾向があるのではないかとして、亡くなった赤ちゃんの両親から不信感が起きているという記事である。
ただ、突然死と窒息死の区別はつきにくい。
そのため、医師としても、窒息死と明確に分からない限り、突然死と診断するしかないのかもしれない。
とくに、病院で赤ちゃんが亡くなった場合は、窒息死ということになれば病院の責任になりかねないのだから、突然死と診断する傾向は強いと思う。
しかし、亡くなった両親としては堪らないだろう。
そのため、突然死ではなく、病院や保育園の過失による窒息死でないかとして、全国で30件ほど裁判が起こされているようである。
実は、私は、司法修習生のとき、赤ちゃんの突然死の解剖に立ち会ったことがある。
しかし、遺体解剖の様子を見ていても、突然死か窒息死かの区別ははっきりしないのではないかという印象を受けた。
もちろん、医学的専門家でない立場からみた印象に過ぎないのであるが・・。
それにしても、遺体解剖というのはやられるものではないと思った。
解剖した後、脳や内臓を元の位置に戻すことはせず、適当に詰めて縫い合わせるのだから。
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