今日の日経を題材に法律問題をコメント

2003年01月27日(月) やみ金融業者に対し、警察が摘発に乗り出す

 日経(H15.1.27付)・社会面に、やみ金融事件の記事が載っていた。

 記事によれば、逮捕された暴力団組員が、傘下の金融業者10店−20店に経営指導していたそうである。


 最近、やみ金業者が逮捕されたという報道は多い。

 ようやく警察も動き出したという感じである。


 少し前までは、やみ金でひどい取立てを受けた人が警察に相談に行っても、「借りたんだから、返さないといけないんじゃないの。」という態度で、まったく当てにならなかった。


 しかし、やみ金業者の中には、勝手に口座に振り込んできたうえで、会社に電話してきて、「貸したから、払え。」というところまである。

 こうなると、「借りたんだから、返さないといけない。」とはいえない。


 どうして、やみ金業者が、口座や会社の電話を知っているかといえば、以前、やみ金から借りたことがある人は、そのデータを他の業者に流されるからである。



 実は、やみ金に借りる人は、以前、破産をしたことがあるとか、借入れが多すぎるとかという理由で、通常の消費者金融では貸してくれない人たちである。


 そのような状態なのに、やみ金から借りるのだから、借りるほうにも問題があるのは確かである。


 以前、やみ金から借りたというので、その債務整理を受任したところ、私の事務所から出たその足で、やみ金業者に金を借りに行ったという人がいた。


 借りては弁護士に依頼し、また借りては弁護士に依頼してと、弁護士事務所を転々とする人もいる。


 そういった人たちは確かに問題であるが、かといって、その人たちを攻めても仕方ない。

 それ以上に悪質なのが、やみ金業者だからである。

 間違っても、これぐらいであれば返せると思って、借りないほうがいい。

 借金があっという間に膨らみ、どうにもならなくなってしまう。


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