日経(H15.6.24)社会面で、大手商社に自著の購入を迫ったとして、総会屋が逮捕されたと報じていた。
かつては、総会屋が自著の購入や広告掲載を要求することは日常茶飯事であった。
私が高校生のころ、大物総会屋が発行していた「現代の眼」という新左翼系の雑誌があったが、その広告は大手銀行や大企業ばかりであった。
そのころは総会屋が発行しているという裏事情なんか知らなかったから、新左翼系の雑誌になんで大企業の広告が載っているのだろうと不思議な気がしたものである。
ところが、いまでは自著の購入を迫っただけで逮捕されるのだから、ずいぶん時代も変わったものである。
ただ、自著の購入を迫ったのは昨年の株主総会前の1月から5月ころのことのようであり、それから1年経ってようやく逮捕されている。
これでは総会屋に対する抑止効果として弱いだろう。
それほど捜査に時間を要する事件とは思われないのであるから、迅速な事件処理が望まれる。
|