2003年08月12日(火) |
『ヤミ金の帝王』逮捕 |
日経(H15.8.12付)社会面で、「『ヤミ金の帝王』逮捕」という見出しで、ヤミ金の黒幕逮捕の記事が載っていた。
ヤミ金についてはこのところ毎日のように報道されている。
少し前まで、ヤミ金被害に遭って警察に相談しても、「借りたものは返さないといけないのじゃないの。」「弁護士さんに相談してみたら」などと言われて帰されていた。
ヤミ金が家まで取り立てに来たので、びっくりして警察を呼んでみても、近くの派出所から自転車でのんびり現れ、「暴力事件にならない限り警察としては動けない。」と言って帰っていた。
しかし、いざ捜査を始めてみると、利益の相当部分が暴力団に流れていたことが分かったわけで、報道されていたヤミ金の帝王の場合、1000億円もの金が暴力団に流れていたというのであるから、警察もびっくりである。
こうなると警察も本気で動く。
いまでは、ヤミ金被害の事件を受任して、弁護士が受任した旨をヤミ金に連絡したら、ヤミ金からの請求はピタッと止まるようになった。
こうなると、意識的に踏み倒す人も出てくるかもしれない。
それゆえ、利息は無効としても、借りた元本は返還すべきではないかという考え方がある。
少し前まではこの考え方のほうが優勢であった。
しかし、相手は暴力団であり、莫大なお金が上納金となって流れているのである。
したがって、元本も返還する義務はないと考えるべきだろう。
朝日新聞の社説でも同趣旨のことを書いていた。
暴力団に莫大な資金が流れていたことが判明してから、議論の流れが変わったように思う。
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