2003年10月16日(木) |
「狙撃犯」の顔写真を広告に載せた日経の責任は |
日経(H15.10.16付)11面に、週刊新潮の広告があったが「国松長官・狙撃犯は東大中退の殺人鬼だった」という見出しで、顔写真まで載せていた。
こんな大胆なことを書いて大丈夫なのだろうか。
この顔写真の人は、サンケイ新聞が、八王子スーパー殺人事件の犯人として再逮捕される見込みであると報じているが、国松長官の狙撃犯であることまでは報じていない。
仮に週刊新潮の記事が名誉毀損にあたるとした場合、広告を載せた日経新聞まで責任を負うのだろうか。
広告の見出しにはその人の名前を書いていなかったから、それだけでは名誉毀損にあたらないが、広告には顔写真まで掲載している。
日経新聞には、新潮社が出した広告原稿をそのまま掲載する義務はなく、顔写真を載せないように要求することもできた。
それをあえて顔写真まで掲載したのである。
したがって、この人が国松長官の狙撃犯でなく、狙撃犯であると信じる相当の資料を提出できなかった場合は、新潮社はもちろん、その広告を載せた日経新聞も責任を負うことになる可能性は高いだろう。
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