2003年11月27日(木) |
粉飾決算している会社は多い |
日経(H15.11.27付)13面に、民事再生手続き中の森本組が粉飾決算していたとして、大阪地裁が管理命令を出したと報じていた。
再生債務者の財産管理が不適切な場合には、管理命令が出されて管財人が選任され、経営者は権限を失うことになる。
そうはいっても、粉飾決算はとくに中小企業では珍しいことではない。
粉飾決算は脱税が目的で行うのではない。
利益を上げたことにするのであるから、むしろ余計な税金を払うことになる。
それでも粉飾決算をするのは、赤字が続くと、銀行から融資金の返済を求められるからである。
そのような場合、銀行担当者はその会社が赤字であることはほとんどを承知している。
だからといって、バカ正直に赤字の決算書を銀行に提出すると、担当者から「こんな決算書では困りますよ」といって突っ返されるのがオチである。
それゆえ、税理士も、税務署用の決算書と銀行提出用の決算書の二種類を作ってくれるのである。
もっとも、粉飾決算が問題になった場合は、銀行は、「赤字とは知らなかった。騙された。」というのであるが・・。
しかし、このような、なあなあなやり方は限界に来ているのではないか。
赤字であっても会社が直ちに潰れることはない。
正直に、ガラス張りの経営をしても不利益を被らないシステムこそが必要ではないだろうか。
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