2004年05月19日(水) |
「Winny」開発者が逮捕された事件で、勾留理由開示がなされる |
日経(H16.5.19)社会面で、ファイル共有ソフト「Winny」開発者が逮捕された事件で勾留理由開示が行われ、裁判官は、「罪証隠滅の恐れがある」と勾留理由を説明したと報じていた。
勾留理由開示とは、勾留されている被疑者や被告人が、裁判所に対し、勾留の理由を求める手続きである。
ただ、勾留理由の開示といっても、例えば、証拠隠滅の恐れがあるということと、その簡単な理由が示されるだけである。
「このような証拠があるので勾留しています。」というような詳細な説明があるわけではない。
そのため、あまり不当勾留に対する抑止力はない。
かつては勾留理由の開示請求はよく行われたが、不当勾留の抑止力にはならないため、請求の数は減っているのではないだろうか。
それでも今回勾留理由の開示請求がなされたのは、この事件は10数人の弁護団がつくられており、気合いが入っているからだろう。
この事件は、著作権法上及び刑事法上の重要な問題を提起しており、それだけに事件の帰趨が注目される。
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