| 2012年02月14日(火) |
控訴審のあり方が大きく変わる |
日経(H24.2.14)社会面トップで、覚せい剤取締法違反に問われ、一審の裁判員裁判では全面無罪となったが、控訴審で逆転有罪となった事件で、最高裁は、控訴審判決を破棄した。
その中で、最高裁は、「控訴審が事実誤認を理由に一審を覆すには、一審の論理則、経験則違反を具体的に示す必要がある」と述べ、一審の判断の尊重を強調した。
この判決は、これまでの控訴審のあり方を大きく変えると思う。
控訴審の裁判官(とくに裁判長)は刑事裁判のベテランであり、事実認定に絶対的自信を持っている。
それゆえ、一審の判断をとりあえず置いておき、自ら証拠を精査して事実認定し、それと一審判断との整合性を考えるとという作業を無意識的にしていた。
この事件でも、被告人は空港の税関で覚せい剤が発見されたときも特に驚いていないなど、犯人と推認される事情がいくつかあり、控訴審で有罪することも不当とはいえない事案であった。
それでも最高裁は一審判断の尊重を強調したのであるから、今後、控訴審での審理は大きく変わると思う。
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