今日の日経を題材に法律問題をコメント

2012年04月03日(火) なんでも「個人情報の保護」ではよくない

 日経(H24.4.3)夕刊で、地域社会から孤立した高齢者が増え、孤独死などが問題になっているため、いざという時に助けが必要となる高齢者らの個人情報を柔軟に提供しようと動き出す自治体が出てきたという記事が載っていた。


 これまで自治体は、個人情報保護を理由に、民生委員らに対して十分な情報を提供してこなかった。


 そのため、昨年の東日本大震災では、福祉関係者たちは、個人的に知り得た情報を頼りに高齢者の安否確認をしたところが多かったようである。


 昨今は何でも個人情報の保護であり、そのため有用な情報が得られないなど支障がでてきている。


 しかし、個人情報の保護も絶対的に保護されるべき利益ではないはずであり、個人情報を提供することによって得られる利益と比較考慮して決めるべきである。


 高齢者についていえば、高齢者の生活状況などの情報が漏れると悪質な販売業者に悪用される心配はある。


 したがって、情報管理をきちんと行うべきであることは当然である。


 それを前提に、自治体が高齢者の状況を提供することによって高齢者の孤立の防止につながるという意義は大きいのであるから、その利益を優先させるべきであろう。


 それゆえ、自治体は高齢者の生活状況などの情報を社会福祉協議会や民生委員に提供すべきであろうし、また、現場で得られた情報を自治体にフィードバックするなどして、高齢者の保護を図るべきと思う。


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