| 2013年02月22日(金) |
遺言書にID、パスワードの記載を |
日経(H25.2.22)2面で、SNS、ブログ、メールなどプライベートな情報も含まれているネットサービスが自分の死後どうなるかについて書いていた。
現在では、プロバイダーはケースバイケースで柔軟に対応しているようであり、あまり問題にはなってないようである。
ただ、アメリカでは、米フェイスブックがアカウント情報の入手を遺族関係者から訴えられたが、連邦司法裁判所はこの訴えを退けたそうである。
民法896条では、相続人は、被相続人の一切の権利義務を承継する、ただし、一身に専属するものは相続しないと規定している。
プロバイダー等との契約上の地位も相続により承継するから、相続人が、被相続人のID、パスワードの開示を求めれば、それに応じなければならないようにも思える。
ところが、メールなどは通信の秘密に該当し、保護されているから、一身に専属すると解される余地がある。
その場合には、メールは相続しないから、相続人が開示を求めても、プロバイダーはそれに応じる義務まではないことになる。
この点の法律解釈はなかなか難しい。(おそらく、開示しても違法ではないが、開示する義務まではないと解されると思うが)
それゆえ、プロバイダーとしては、約款で開示の手続きを明らかにして対応しておくべきであろう。
そうすれば、その開示手続きを契約者が承認しているということになるから、開示したとしてもプロバイダーの責任は問われないだろう。
他方、契約者側は、死後のことを考えて、ID、パスワードを遺言書に書いて残しておくことが望ましい。
これはネット証券やネットバンキングをしている場合にも同様である。
今後は、遺言書の書式例でID、パスワードを遺言することが必須の項目になるかもしれない。
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