| 2013年05月23日(木) |
馬券購入は資産運用の一種か |
日経(H25.5.23)夕刊で、競馬の払戻金を一切申告せず、約5億7千万円を脱税したとして、所得税法違反罪に問われた男性について、大阪地裁は、弁護側の主張通り、はずれ馬券を含む購入費全額を経費と認めたうえで、元会社員に懲役2月、執行猶予2年を言い渡したと報じていた。
国は25%も先に控除しておきながら、当たり馬券にさらに税金を掛けること自体が問題であろう。
その意味では、結論自体は穏当であると思う。
ただ、判決は、穏当な結論を導き出すために、男性の馬券購入を「娯楽の域にとどまらず、継続的、網羅的で資産運用の一種である」として、払戻金は税法上の「雑所得」に当たるとした。
「雑所得」となれば必要経費を広く認めやすくなり、はずれ馬券の購入費も経費と認定できるからである。
しかし、競馬という偶然性に左右されるものへの掛け金について、「資産運用の一種」というのは無理があると思う。
もちろん、裁判所もこの男性がソフトを活用して広範囲に馬券を購入している点をとらえて判断しているのであり、一般的には「競馬は娯楽である」としている。
しかし、娯楽で競馬をやっている人でも、競馬ソフトを使っている人は少なくないであろうが、それとの線引きは困難である。
それゆえ、検察側が控訴した場合、控訴審では一審判決が破棄される可能性は高いと思う。
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