今日の日経を題材に法律問題をコメント

2013年09月05日(木) 婚外子差別の最高裁決定 違憲無効以外にも重要な判断がある

 日経(H25.9.5)1面で、昨日の婚外子相続差別について、最高裁が違憲判断したことについて報じていた。


 記事は、ほとんどが婚外子の相続差別に関するものであるが、それだけでなく、最高裁決定は重要なことを述べている。


 一つは、「最高裁の判断は他の審判、遺産分割協議等には影響しない」としつつ、遺産分割協議等を経ずに分割された預貯金については影響する可能性を認めている点である。


 それゆえ、預貯金については、婚外子が、婚内子に対し、不当利得返還請求できる余地が残されていることになる。


 第二の重要な点は、可分債権の相続について、「相続分割合による分割がされたものとして法律関係が確定的なものとみるのは相当でない」としていることである。


 これまで「預貯金等の可分債権は、相続開始により法律上当然に法定相続分に応じて分割される」とされていた。(この見解自体は、今回の最高裁決定でも変更されていない。)


 そのため、遺産分割調停や審判でも、相手方が同意しない限り、預貯金は遺産分割の対象から外されるという運用がなされてきた。


 しかし、「遺産分割協議等を経ない限り法律関係が確定しない」というのであれば、相手方が同意しなくても、預貯金を遺産分割協議の対象とする利益はあるということになるのではないだろうか。


 これらの点は今後議論されることになるだろうと思われる。


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