| 2014年06月11日(水) |
「監査等委員会設置会社」制度は不要である |
日経(H26.6.11)27面で、会社法改正案の「監査等委員会設置会社」制度の創設について解説していた。
「監査等委員会設置会社」制度とは、3人以上の取締役でつくる監査等委員会が取締役の職務執行を監査するもので、現行の監査役会設置会社、委員会設置会社に次ぐ第3の制度として、企業が選択できるようになる。
しかし、現行制度で十分であり、新しく第3の制度を作る必要があるとは思われない。
「監査等委員会設置会社」を創る必要性としては、次の点が言われている。
取締役会での議決権を持たない監査役による監査制度は世界的に見ても珍しく、諸外国の投資家からの理解を得にくい。
一方、委員会設置会社では、過半数の社外取締役で構成される指名委員会及び報酬委員会で役員人事や報酬が決定されることには抵抗感が強く、この制度を採用する会社が少数に止まっている。
そのため、監査役会設置会社と委員会設置会社の中間的な制度を創る必要があるというのである。
しかしそれは、「外国の投資家には理解を得たいが、役員人事や報酬の決定権を委員会に委ねるのは嫌だ」という経営者の自分勝手な考えに過ぎない。
しかも、委員会に役員人事や報酬決定権がない「監査等委員会設置会社」というのは、いかにも中途半端であり、外国の投資家から理解が得られるのか疑問である。
現行でも監査役の独立性は高く、制度設計としては問題があるとは思えないし、外国の投資家の理解を得たいのであれば委員会設置会社に移行すればいいだけである。
それゆえ「監査等委員会設置会社」という新しい制度を創る必要性はないと思う。
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