| 2014年08月20日(水) |
声紋鑑定の信用性は低い |
日経(H26.8.20)社会面で、東京都議会で、みんなの党の塩村文夏都議にヤジが飛んだ問題で、同党は、録音データから発言者を特定することを断念したと発表した。専門業者に声紋分析を依頼したが、発言が短い上、雑音がひどく判別できないとの回答があったという。
業者が「判別できない」というのだから断念は仕方ないが、そもそも声紋鑑定の信用性は低く、仮に声紋鑑定で発言者を特定したとして、それを公表した場合、名誉棄損になる可能性があったと思う。
確かに、声紋鑑定の証拠能力を認めた裁判例はある(東京高裁 鬼頭判事補事件)。
ただ、その判決でも、「声紋鑑定の確実性について未だ科学的に承認されたとまではいえず、証拠能力を認めることには慎重でなければならない」とくぎを刺しており、声紋鑑定は補強的に証拠に使っているに過ぎない。
それゆえ、たとえ発言部分が長く、専門業者が発言者を特定したという鑑定をしたとしても、その信用性は低く、みんなの党は公表することができなかったのではないだろうか。
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