| 2014年12月04日(木) |
勾留請求を却下する件数が増えている |
日経(H26.12.4)社会面で、逮捕した被疑者に対する勾留請求を裁判所が却下する割合が年々増えていると報じていた。
10年前まで1000件に1件程度だったが、2010年には100件に1件を超え、さらに上昇傾向が続いているそうである。
1000件に1件となると0.1%に過ぎないから、裁判官の立場からすれば、勾留請求を却下するには相当勇気がいるであろう。
ところが、100件に1件になると、裁判官が勾留請求を却下するのにそれほど抵抗はないと思われる。
それゆえ、今後も勾留請求を却下する割合は増えていくと思う。
とくに、最高裁は、今年11月の痴漢事件において、被疑者による罪証隠滅の現実的可能性が低いとして、勾留請求を却下した一審の判断を支持しているから、痴漢事件では被疑者を勾留しないことが原則になるかも知れない。
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