| 2015年01月20日(火) |
パスワードを奪われた場合、過失責任を問われることがあり得る |
日経(H27.1.8)株式欄の「一目均衡」というコラムで、サイバー攻撃による株価リスクについて書いていた。
そのコラムによれば、米ウォール街では、ハッカー集団が、上場会社の役員や弁護士らの電子メールをのぞき見て、公表前のM&A情報などを手に入れて、株式の不正売買をしていた疑惑も浮上しているそうである。
手口は、社内関係者などを装って役員らに電子メールを送り偽のログイン画面に誘導して、メール閲覧に必要なパスワードなどを奪うものである。
もしそのような手口でパスワードが奪われて不正売買が行われ、その結果、株主などに損害が生じた場合、「うっかりしてました。」では済まない。
パスワードを奪われた役員や弁護士に過失責任が認められ、損害賠償義務を負う可能性がある。
会社のインサイダー情報に関与する人たちは、相当な注意が必要である。
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