先生妄想日記 |
2004年06月18日(金) 心震える 去年の話です。 受験生くんが、勉強の息抜きに教室に来たときのこと。 体力作りのためか知りませんが、グラウンドを走るボウズなスポーツ科みたいのの子たちをボンニャリ眺めて、彼が一言。 「あ、アイツら同じ学年のヤツらだ。やっぱ格好えぇなぁ」 えー…? と、思いつつ、うん、ホントだね、と一応言ってみる。いや、だって、なぁ?そんな感慨深げに言われても、なぁ? 「先生も格好良いと思う?」 「わはは、私?うーん、すごいよね、彼ら」 「すげぇよな。アイツら格好良いよ。ずっと見てぇもん。卒業して見れなくなんの、ホント残念」 「そうなの?」 「アイツらの試合、見たことある?」 「あるよ」 「胸が震えたっしょ」 「文学的」 「いや、まじで。俺、初めてあいつらの試合見たとき、めっちゃ感動してさ」 「うん」 「そん時、アイツら負けてさぁ、ほんで、めっちゃ泣いてんの。素で泣いてんだって、あのゴツい集団が、まじで。俺らももらい泣きしちゃって、胸が震えるってこういう事かって思ったり思わなかったり」 わはは、どっちだ。 スポーツ科というものは、学科の出席率が悪いとか、出てもほとんど寝てるとか、態度がでかいとか、まぁいろいろと生活面での評判が非常に悪くてですな。 だから、生徒も悪くは思ってないかもしれないけど、良くも思ってないのかしら、と思っていたのですよ。 スポーツというものは、確かにとても勝敗がわかりやすい土俵だし、見ていれば、彼の言葉通り、やっぱり心が震える。 私も、練習している姿を知っているからこそ、試合を見て、何度も泣いてしまった事があるよ。 でも、君も、君の土俵で勝負しにいくんでしょう、だから勉強してんだもんね。 と思ったけど言いませんでしたけども。 まぁ、君も、頑張って。心震える勝負をして下さいませ。 |