しあわせのかけら。
小さな子どもの頃、拾ったビー玉やもみじの葉っぱ、キャンディーの包み紙やグリコのおまけ・・・いろんなものをとっておきたくて“秘密の箱”に入れてたっけ。そんな日記、かな?

2008年11月07日(金)  中学生レベル。

あの人が
●oftの大きな黄色い袋を持っている。
鞄以外に荷物があるなんてめずらしい。
一体何だろう?

袋の中には
30cm×40cm×10cmぐらいの
電化製品が入っているような箱。
アルファベットで製品名が書いてあるみたいだけど、
ほとんど見えない。

うーんうーん。
何だろう?
すんごーく知りたいっ!!
電車で隣に座れたら見えるかな?

あいにく隣ではなく
斜め向かいに座ってしまったけど、
運良く袋の口から製品名の最後の3文字が見えた。

でもそれだけじゃ、
ネットで検索しても
何なのかはわからないかもしれない。

もうちょっと見えないかな・・・。

あの人が手の位置を変えた。
それでもう1文字見えた。

うーん。もうちょっと見えないかな・・・。
手、どけてくれないかな。
無理かな・・・。

それなら。
私はおもむろに前屈みになり
靴下のたるみを直すフリをして
袋の中にさり気なく視線を送った。

えーと?・・・おぼえにくい綴りだなあ。

ダメだ忘れちゃう!
携帯に見えたアルファベットをメモする。

もう一度
靴下を引き上げるフリをして覗き込み、
7文字すべてを確認。

見たことも聞いたこともない名前だ。
っていうか、どう読むのかわからないっ。
しかも何なのか見当もつかない。

ま、家に帰って調べたらわかるよね。



わかりました。

ふふ。
あれは、
あの人の仕事道具。
そっか〜。
こういうものも使ってるのね。
やっぱりそういう仕事なんだ。
って、一応知ってはいたけど
より現実味がわいてきた。
粘った甲斐があったな。


それにしても私ったら。
またこんなことにエネルギーを費やしてしまった。
いつまでたっても中学生レベルだ・・・。


あれ以来、なくしてませんよ。指輪。


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