バイトの面々と食事会。――大学図書館の学生アルバイト。
久々にCDを一枚購入して、行き付けのお店に立ち寄りつつ、何だか古傷が疼くような感触を摑んで、非常に苛立ちを募らせる。――嗚呼、何だ、湿気が多いんだ。明日は雨だか雪だか、そんな天気予報だった。空に雲が広がっている、其の鈍色が、私を苛立たせる。 雪解けは、決して美しいものじゃあない。 全て、黒ずむのは其のモノが悪いわけじゃなくて、其の周囲が其れを穢しているに過ぎない。寒さは冬の雪を清廉な白にする、綺麗な結晶を生み出す。春は、暖かさを齎す代わりに、雪を穢してゆく。唯、其れだけだ。仕方無いこと。何かを得ると、何かを失う。そして、何かを失ったときに得るものは、とても気付き難いもの。
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