特別週間終了後、初のゼミ。 ――ははあ、そういう風に 無視 するか。あな憎らしや、某後輩(男)。彼に関しては関係を修復しようとは露ほどにも考えていないので、此の侭私が卒業するまでの数ヶ月間を過ごすことになるだろう。所詮、週に一度しか会わない関係。私としては大きな損害も無いので、別段構うこともない。社会に出たときに困るのも、彼のみ。
一人の友人が――後輩の女の子で、結構懐いてくれていたので私も可愛がっていた――そんな子が、諸事情により大学を恐らく中退(或いは休学かも知れないが、復帰見込みは絶望的であるように思われる)して、実家に戻っている。海を越えて、少し。何処か遠く感じるのは、彼女の住所に見慣れない字が並んでいるからかも知れない。 鬱病。 毎月病院に通っていたのは知っていた。学内で同じバイトについていたのだから、直接聞かされなくても察知は可能だ。彼女はとても上手に自分の状況を隠していたように思う。例えば左耳。彼女の左耳は殆ど機能していないのだが、其れを巧妙に隠すように、人の言葉は丁寧に聞いていたし、立ち位置には非常に気を使っていた――決して人の右に並ぶことは無く、最左に位置していた。 そういう意味で、私は彼女を尊敬していた。本当に病を抱えている者は、(こういう不特定多数の、彼女のことを 彼女 だと知らない人が読むような場所ならいざ知らず)自ら其のことを口外はしないものだ。私が意識して努めてきたことを、彼女は努力して為していたのだろうか、それとも自然と意識せずにそうしていたのだろうか、いずれにせよ、私は彼女のそういう面を年少ながら尊敬していた。 今は、閉鎖病棟に居るそうだ。之が相当酷い状態であるということは、私も経験上知っている。
彼女はずっと、自分の境遇に安住することを認めなかった。多分、殻に閉じ篭もっているのは楽であっただろうけれど。彼女は努めて外に出るように尽力していたと、私は思う。
大学寮に入っていた。其処も既に引き払われたという――再び会えることがあるのなら、叶わなかった お茶会 をしたい。
+++++++++ CLAP!御礼、反転文字。反転させて読んで下さいな。 10月31日01:17-01:21 そういう言葉で私を表現/形容してくれた人は、初めて。どうも有難う。 私もアナタの狂おしいほど美しい紅の、暁よりも冴えた月の頃の灘の如き色彩を持つ言の葉の端々、其の鋭さ、――好きよ。
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