長い長い螺旋階段を何時までも何処までも上り続ける
一瞬の眩暈が光を拡散させて、現実を拡散させて、其れから?

私は、ただ綴るだけ。
音符の無い五線譜は、之から奏でられるかも知れない旋律か、薄れた記憶の律動か。








2006年11月18日(土) 空白

 昼間見た夢の続きに居るような、微睡みにも似た幻惑の、中に、佇んで。

 昨日、必死に思い出そうとして叶わなかったこと。
 ――先週の金曜日の記憶が無い。
 金曜日だから、大学へ行く為に家を出たのは13時の筈。そうでなければ時間に間に合わない。然し、私は5分ほど送れて家を出たと記憶している――結果的に地下鉄には何時もより一本遅い便に乗り、バスにはぎりぎり間に合った。そうして、大学には14時過ぎに着いた筈。
 其処から先だ。
 授業は14時40分から。私は14時半に入れば良い、其れまでは入れない。だから何処かで何かをして時間を潰した筈だ。
 空白の30分間。私は、何処で何をしていたのだろう。
 普段なら図書館へ行って時間を潰すことが少なくない。だが其の記憶は無い。では他に私がどのように時間を潰すだろうか。人に会った記憶も無い。遣らなければならなかったことをこなしたような記憶も無い。

 空白。

 私の微睡みは、ずっと続いている。










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