LORANの日記
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2007年02月21日(水) |
自分の力を取り戻す。(2) |
(昨日のつづき)
否定的な言葉は、「従順」であることを求めています。
「素直」、「まじめ」、「忍耐」などです。
これらの言葉は、元々はとてもいい言葉です。
「従順であれ」は、水が川を流れるように、草が風になびくように、
なにも抵抗が無い状態です。
「すなお」は。そのまま、生まれたままで真っ直ぐな状態です。
ともに、宇宙の真理でもあります。
しかし、軍隊で「上官の命令に従順であれ」と言われたらどうですか?
軍隊は殺し合いも当然のことですから、私情が入る余地はありません。
たとえ自分がいやと思うことも、命令に従わなければなりません。
こうして、軍隊では自分の力は失われてしまいます。
そこにあるのは、上官の命令に従順な「非情なロボット」です。
自分を「殺して」しまったヴェトナム帰還兵のPTSDが問題になっています。
「人を殺すことは簡単だ。
だが、その後に地獄が待っている。」
とは、自殺未遂を繰り返した元帰還兵が手記で書いた言葉です。
彼らが殺したヴェトナム人は300万人に上ります。
彼らは軍隊以外では、聖書の言葉を信じて暮らしていました。
聖書の戒律は「十戒」を基本としています。
その第一は「人を殺すなかれ」です。
聖書の教えとの矛盾と、殺された人の恐怖の顔に一生苦しむのです。
では、このような「生きても地獄」の状態は不可避だったのでしょうか?
そんなことはありません。
アメリカも日本も、民主主義国家ではありませんか?
有権者の投票で選ばれた議員が、政治をしているのではありませんか?
それなら、戦争に反対する議員を選べばよかったのではありませんか?
少なくても、戦争へ行かなければよかったのではありませんか?
しかし、「自分の力」を奪われた人には、自分の運命を変える勇気がありません。
自分の運命を自分で変えることは可能です。
クリントン元大統領は、徴兵されるとイギリスへ留学してしまいました。
軍隊よりも留学を選んだのです。
そして数十年後にはアメリカ大統領に就任しました。
戦場で人を殺してPTSDに苦しむ人とは、全く異なる人生を選択したのです。
このように運命を変えることは可能なのです。
そのためには、自分の力を取り戻すことが必要です。
(つづく)
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