職業能力開発協会主催・表計算部門2級だと、例えばこんな問題が出てきます。 ◇商品の一覧表があります。商品にペン赤、ペン青、消しゴム、メモ帳などとあり、この中の「ペン」だけを単価の2割増しにする計算式を求めなさい。 商品名がA列、単価がB列に入力されているとすると、式はこんなぐあいです。 ◆ =IF(LEFT(A4,2)="ペン",B4*120%,B4)
B4*120%はB4*(1+0.2)としてもOK(もちろんB4*1.2もOK)。
ところが、試験に向けて練習に励むTさん。これをB4+(1+0.2)としてしまいました。 これだと、定価100円のものは101.2円にしかなりません。
仮に「*」を「+」としたとしても、表示された答えを見て「???」と気付かなければなりません。気付いて、「ああ、ここは+じゃなくって、*だった」と直せばよいわけです。 式を入れて答えが表示された時点で安心してはいけないのです。 数学的なセンスというのはこういうことを言うのかもしれない。おおよそ答えの予測はできる。それを導くための式が組み立てられるかどうか……。 幾ら難しい関数を覚えていったところで、基本的なこの感覚が欠落していると、実務では全く役に立ちません。
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