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2005年06月20日(月) ■ |
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Vol.582 いちばん最初の記憶 |
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おはようございます。りょうちんです。
ちびっこだった頃の記憶を思い返してみる。どんどん時間をさかのぼっていき、自分が覚えているいちばん最初の記憶をよみがえらせてみる。俺がこの世に存在してから、いちばん最初に覚えていることは何なのか。 俺のいちばん最初の記憶は、おそらく1974年の暮れのこと。今になって考えてみれば、もしかしたら大晦日だったかもしれない。当時、俺は2歳。玄関から店に続くドアのところで、仕事中の父と母を待っている記憶である。年の瀬でいつもよりも遅くまで仕事をしている両親を、俺は退屈をもてあましながら少し不機嫌なまま、自分の背よりも高い位置にあったドアのノブにぶら下がって遊んでいる風景。ドアのノブが金色のちょっとおしゃれな丸いものだったこと、店の床がこげ茶色の剥げた板張りだったこと、映りの悪いTVから歌番組が流れていたこと、外はすっかり闇に包まれていたこと、もうじき今年が終わるという緊迫感みたいなもの、それらを俺はぼんやりと覚えている。記憶の塗り替えがひょっとしたらあるかもしれないが、これが俺の覚えているいちばん最初の記憶である。 記憶の整理、つまり、これは俺がいくつの時の記憶だったのかを頭の中で年代順に並べていく作業を、俺はちびっこの頃から無意識のうちにやっていた。2歳の時の記憶は、座布団に寝かせられて天井を見ていたことや、祖母の背中におんぶされて泣いていることや、まもなく入園する保育園のかばんを買ってもらって喜んでいることなどいくつかあるのだが、たぶん店の入り口で両親を待っている記憶がやはりいちばん最初の記憶だと思う。 あの旅行に行ったのは何年前だっけななんて最近の記憶はあいまいだったりするのに、逆に小さかった頃の記憶はずっと忘れないで俺のココロに残っている。そしてそれを時々思い出して、あの頃の記憶を大切にしていきたいと思う俺なのだ。
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