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2005年10月10日(月) ■ |
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Vol.617 否定しない男 |
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おはようございます。りょうちんです。
一大決心をココロに決めた友人が、最後の最後で迷っていた。ホントにこの選択は正しいのか、自分で決めた道を貫いてやっていけるのか。そんな不安でどうしようもない内心を、俺に相談してきた。俺は、「正しいも何もそこまで考えて出した決断なら、あとは一生懸命やるしかない。がんばれ!」と、彼の決断にエールを送った。しかし、彼は言った。「りょうちんさんは、いつも否定しないですよね…」。 そのコトバを聞いて、俺は一瞬はっとした。確かに振り返ってみると、俺は人の意見を否定したことがあまりない。意識して否定してこなかったわけじゃないが、否定しないということは相手の意見に賛同して「がんばれ」とか「応援するよ」とか言ってるだけで、自分の意見をぶつけていないことになる。否定するよりも賛同する方がラクだから、極端にいえば相談事を聞いているふりをしながら本当はあまり考えもしないで逃げていると思われても仕方ない。そんな考えが、俺の頭をよぎったのだが。でもよく考えてみると、そうじゃないことがすぐに説明できた。 そもそも相談をするということは、悩み迷いさんざん考えた末にするはずだ。そしてそこまで考えて決めた決断なら、答えはすでに出ているに違いない。だから相談された段階で俺にできるのは、その選択が正しいか正しくないかの判断じゃなく、決断を実行に移すための最後の後押し。「がんばれ!」と背中を押してあげることしか、もう俺にはできないのだ。たとえその段階で俺が否定したとして決断が揺らぐようなら、まだまだ悩み迷いもっと考えるべきだと思う。決めるのも実行するのも、最終的には本人次第なのだ。また仮に決断をした理由がくだらない理由だとしたら。「なんとなく」とか「みんなそうだから」とかいう理由で決断をしたのなら、俺も最初から否定するだろう。自分の意志をしっかり持った上での決断でなければ、俺だってけして賛同はしないし簡単に「がんばれ!」なんて言わない。 だから俺はこれからも、相談されても今までのように自信を持って否定しない男でいたいと思う。ただし、上に書いたような条件が整った場合のみの話ではあるが。
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