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2006年03月27日(月) ■ |
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Vol.647 10km完走 |
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おはようございます。りょうちんです。
競技場には2時間も早く着いていたのに、うだうだやっていたらいつのまにか時間は迫っていて、気がつけばスタート直前になっていた。俺らは足早にスタート地点に向かい、定刻通りにピストルが鳴るとランナーは一斉に走り出した。 競技場を出ると、いきなり急な下りがはじまる。重力に任せてテンポ良くリズムに乗って走り始めたいのに、スタート直後のせいで必然的に渋滞が起きてしまう場所だって、去年のレースで俺は学習済み。だから今回はスタート時にできるだけ前の方に陣取ったため、去年のようなじれったさを感じることはなかった。 坂を下ると、今度は緩い上りが続く。自分のペースをまだつかみ切れないままで上るこの坂が、練習の時からいつも俺を苦しめる。何人もの人に抜かれながら、俺は走った。駅前まで来ると、コースは左に折れて線路沿いの蛇行した道にさしかかる。いくつもカーブを切るたびに、この線路沿いの道はいつまで続くのだろうと先が遠く感じる。それでも沿道の人がかけてくれる応援の声が励みになり、やがて徐々に自分のペースがつかめてきたのか気持ちは楽になってきた。 のどが乾いた。レース前はちゃんと水分を補給しておいたのに、なんだかすごくのどが乾いた。5km過ぎにある給水所で、俺は水を手に入れる。砂漠の旅人のように水に飢えた俺は、ひと口含んだだけで再び元気を取り戻した。テーピングを巻いた右ひざも、今日は痛くない。ここからは長い田んぼの中の道。ずっと遠くまでまっすぐに伸びるコースが続く。気分的にも負けそうになるポイントだが、さらに追い討ちをかけるように、遮るものが何もないため向かい風が急に強く襲ってきた。でも気持ちは楽だった。走りながらいろんなことを冷静に考える余裕があった。 ゴール直前は、急な上り坂。これが死にそうにつらい。最後のパワーを振り絞って、進まない足を無理やり前に出す。苦しさで歪んだ顔のままさっきスタートした競技場に入ると、ついにゴール。10km完走。練習不足がたたってやっぱりタイムは去年よりも良くなかったけど、無事に完走できたことがうれしかった。
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