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2006年04月21日(金) ■ |
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Vol.651 恋せよ乙女 |
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おはようございます。りょうちんです。
誰だって恋に焦がれる甘酸っぱい時代は、必ずや経験するものである。うちで働いているアルバイトの高校生の女の子たちは、毎日仕事をしながら恋の話に花を咲かせている。どこそこの店にはステキな店員さんがいただとか、なんとかという先輩はイケメンでかっこいいだとか。「もしもそんな理想的な人が自分の彼氏だったら…」なんて夢を追いかけて、きっと毎日を過ごしているに違いない。 確かに俺にも、そんなふうに恋に恋する時代があった。特に俺は妄想することが人一倍得意だったせいか、ありえないシチュエーションを頭の中で作り上げて、人には到底言えないとてつもなく恥ずかしい物語をいくつも描いていた。湖のそばの高原でデート編だとか、夜景を見ながら告白編だとか、学校帰りの公園で初めてのチュウ編だとか。あーもう、思い出すだけで恥ずかしくて顔から火が出そうになる。それと似た絶対にありえない妄想を、彼女たちも自分だけのココロの中で描いているのだろう。いつかは白馬の王子様が自分のことを迎えに来てくれるのを信じて。 さて。恋の経験がまだ浅いそんな彼女たちは、少なくとも彼女たちより恋の経験が豊富であろう俺らに、さまざまな質問をぶつけてくる。「好きな人と毎日メールしてなきゃ心配になりませんか?」とか、「一緒にいてもときめかなくなったら終わりですよね?」とか、その程度のかわいい質問なら俺も本気で答えてみるのだが。最近じゃ俺がふたり暮らしをしていることも知っているので、質問の内容も段々エスカレートしてきた。そのへんは上手にごまかしたりあしらったりして、それでもできるだけ自分の意見で相談に乗ってあげられるようにしている俺なのだ。そしてそうやって彼女たちの恋のから騒ぎに絡んでいる時間が、実はとても楽しいのだ。 先日は、パートのKさんが彼女たちの質問の集中攻撃に遭っていた。しかし彼女たちの親よりも年上のKさんは、俺が驚くくらいのきわどい質問をされてもさらりとかわしていた。さすがである。すばらしい恋を重ねると、いつかは彼女たちもKさんみたいになれるのかもしれない。さぁ、恋せよ乙女たち!
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