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りょうちんのひとりごと
りょうちん
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2006年10月03日(火)
Vol.666 残しておきたいコトバたち

おはようございます。りょうちんです。

「おぼすなんわきにあるへこったみのぼっかんとこによ、かしゃっぱがしっかりふっちゃってあんでん。そこにおんばくとかまんちょろをいっしょくたにくっかいたいっかいくちゃめがいただよ。おっかなくなってそんままふっちゃりばすけにしてけってきちゃったけど、あんとんあっしねだろか?」
俺が実家に帰って父や母や弟たちと話すコトバと、普段相方や仕事で話すコトバとでは、大きく違いがあるということは自分でもよく自覚している。千葉には方言がないと思っている人も多いようだが、そんなことはない。違う土地の人が聞いたら何を言ってるのかまったく理解できないくらいの訛りが、確かに存在するのだ。
幼い頃から俺を育ててくれた父も母も祖母も、俺のいちばん近くにいる家族はみんな地元で育ってきた人だったから、昔から方言のある会話が俺には日常的だった。だから、つい最近までそれが標準語だと思って使っていたのに実は方言だったなんてコトバもある。例えば「おっかく」。標準語では「折る」の意味になる。「箸がおっかけた」なんて平気で使ってたのだが、そんな方言を聞いて「箸が追いかけてくるのかと思ったよ!」なんて言われてしまった。
それでも最近は他県から越して来た人が急増したりTVなどいろんなメディアが普及したせいで、方言を知らない人もたくさん増えた。あれだけ今まで使ってきた方言なのに、使わないでいると俺も忘れてしまいそうになることもある。でも、実家に帰って近所のご老人たちが完全なる訛りで話しているのを聞いたりすると、なんだかほっとする自分がいる。急速に消えつつある訛りだけれど、俺にとってこの方言は大切に残しておきたいコトバたちなのだ。
ちなみに冒頭で記した方言は、「神社の横にある窪地の切り株のところに、落ち葉がたくさん捨ててあるでしょう。そこにカエルとトカゲを一緒にくわえ込んだ大きなマムシがいたんだよ。怖くなってそのままほったらかしにして帰ってきちゃったけど、なんともなかったのだろうか?」の意。