猫の足跡
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2002年04月27日(土) CART決勝&F1予選&…

 今日は決勝日なので、朝4時起きです。昨日、比較的早めに寝たのですけど、やっぱりちょい眠。それでも、チケットがエリア指定券だから、最上段でサーキット全体を見渡すいい席を取るにはゲートオープンまでに行かないとね。ってわけで頑張りました。

 さすがに今日は車も結構多かったです。6時半頃駐車場に到着、ご同輩の皆々様の後ろについて、ディレクターズチェアを持ってゲートに並びました。凄く寒いけれど、昨日よりは晴れているのでましな気がします。7時過ぎのゲートオープンで最上段にディレクターズチェアをセットし、9時まで車で仮眠。
 30もいくつか過ぎて、我ながらいつまでもよく馬鹿やってるな〜と思いつつ、こういうのが楽しいんですよね〜。やめられません。

 ウォームアップ走行の後、午後の決勝まで時間があるので、今日も場内をふらふらします。F1だとサポートレースがあるのだけれど、日本ではオーバルのレースカテゴリーが存在しないので、なんだか時間を持て余してしまいます。それに、場内がこじんまりしていて、大混雑でもないのでトイレに数十分並ぶとか、移動するのに数十分とか余分な時間がかからないのも、かえってもてあましの原因かしら。
 そんなわけで、場内で開催されている催し物をチェックし「トライアル」のデモンストレーションを観に行くことにしました。「トライアル」って何だ?と思ったら、二輪でバランスを取りながら足をつかずに崖などを上る競技でした。「おお、そういえば日本には世界でもトップレベルの選手がいるというのを昔テレビの特集で見たことがあるぞ」と楽しみにして、最前列に陣取って待つこと15分。いやはや面白かったです。はっきりいっちゃえばCARTより楽しみました。
 デモンストレーターのお兄さんはお笑い芸人顔負けのトークだし、披露してくれるテクはすごいし。バイクでトラックの屋根までひょいって上がってその上でウィリーしたり、シーソーの上をバイクで走ったり。観客席に飛び込む!!って寸前で絶妙のマシンコントロールを見せて方向転換したり。前輪だけの走行(駆動が後輪なのですごくむずかしい)「ジャックナイフ」とか…もうもう、きゃーきゃー言って、大盛り上がり拍手喝采でした。
 ホント、いいものをみせてもらいました。ついでにいえば、デモのお兄さんと一緒に色々なテクを見せてくれた競技選手が若くってかっこよくってはにかんだ感じがよくって、ちょっとチェック!!
 世界選手権を観に行ってしまおうかななんて考えてます。

 そして、いよいよ決勝。それにしても場内実況応援団のなんとかニシザワっておっさん。うるさいです。アメリカンって雰囲気を作り出したいのはちょっと理解するけれど、「イェーィ」って裏声で絶叫すればいいってもんではありません。サッカー中継の「ゴォォォォォル、ゴルゴルゴル、ゴォォォォル」ってラテンを気取った実況。あれも私嫌いなんですけど、それを更にレベル下げたようで最悪でした。 スポーツイベントって、無理に盛り上げる必要はないのです。いいレース、すごいテクニック、圧倒するパワーがあれば、そこで必然的に盛り上がります。さっきのトライアルがいい例です。誰一人としてトライアルを見に来たお客さんはいないのに、場内一体となった盛り上がりを見せるんですから。
 とまあ、オバカはほっといて、レースを見ます。中野選手(っていうより「珍事」)はもう全然いいところなし。一方、虎之介は凄い「切れた」走りを見せてくれました。がんがん前の車を抜いて、また次のスリップに入って…。もう、観客は皆手に汗にぎり、大歓声。それから、トップ争いもトレーシー、カナーン、ジュンケイラと壮絶でした。残念ながら、ホンダ勢がみなトラブルで消えた後はジュンケイラの行った行ったでしたけど。そして、虎之介もピット違反でペナルティをくらってからは悪いほう、悪いほうに流れが向いて、後一周頑張ればってところで周回遅れにされてその直後セイフティカーが入ったりと、走りと順位がかみ合わなくなってしまっていました。
 結果、虎は9位。ペナルティがなければ3位もいける状態だっただけに残念無念です。

 ちょうどレースが終わると日差しが傾いて、いい感じに物寂しくなりました。やっぱり、レースも競馬もサッカーもその他各種スポーツなんでも生で見るのは本当にいいです。そこに吹く風や、日差し、空気の匂い、音…五感の全てを使ってその競技を記憶できるから。とりわけ、広いフィールドで行うスポーツほどそれを感じますね。

 レース終了後、駐車場で少し車が減るまでまた仮眠。5時ごろサーキットを出て、あとは順調そのもの。6時半頃茨城に戻り、ご飯食べて、また銭湯に行って、今晩はビリヤード。私はなんと10年以上ぶりです。あまりに昔のことなのですっかり忘れてて、手取り足取り教えてもらいながらやったのですが、さすがにいい年なので飲み込みが悪くっていけないです。昔、学生時代に初めて挑戦したときは、当時大好きだった人に教えてもらったはいいけれど、負けず嫌いが災いし競技に夢中になり、ついでにビギナーズラックで勝ちまくり、すっかり相手をへこませてしまった嫌な記憶があったので心配していたのですが、もう、そんな心配は全く不要でした。うぇーん、なんでまっすぐキューをつけないんだぁ。

 で、その昔話をYにしてやったら「蚊取犬に負けるやつが信じられない」みたいなことを言うので「そーだよ。女もイイ年になると、それなりに学習するから男の得意分野では相手を立てて楽しむ手練手管を覚えるのさ、ふふっ」って思ったけど口には出さず、「えへへ〜そうだねぇ」でごまかしちゃいましたけど。

 結局、1時30分過ぎまで遊んで、部屋に帰り、F1予選観戦。前半、バリチェロの走りっぷりが素晴らしい一方でシューさんには今ひとつ切れ味が見られなかったので、「これは久々の緊張感だぞ。チームオーダーとかするなよ〜〜」と盛り上がっていたのですが、最終アタックでしっかりシューさんがバリチェロの渾身の走りを力技でねじ伏せるかのようなベストラップを叩き出し、同僚の一瞬の夢に引導を渡しました。解説の右京さん、中嶋さんがため息混じりに「これだからチャンピオンなんですねぇ」って言ってましたけど、本当に強い。強すぎる。某掲示板的には「空気読めよ」って言いたいくらい強い。全盛期の北の湖を見るようです。
 会見のバリチェロは哀れでしたね。自分なりにとても納得のいく走りをして一瞬でも「今日はもしかしたら」と希望を持ってしまっただけに、その直後、自分のセットアップに合わせたシューさんに完璧なギャップをつけられたショックがありありでした。それに比べてシューさんのご機嫌なこと。全然空気読めてない。ラルフも3位はいいがタイムが出なくて仏頂面だっていうのに一人でうれしがっている姿が「おいおい、同い年かよ」と思うくらいガキっぽく見えました。

 これじゃ明日も、手に汗にぎるレースは期待できないね〜といいながら、就寝。なんとかしないとF1の危機ではないかしら?


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