猫の足跡
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2002年05月20日(月) 老人いじめじゃないんだよーと声を大にして叫びたい

 横浜の祖父母宅に御機嫌伺いに行きました。祖父はもう80代半ば、祖母ももうじき80の夫婦です。祖父はかなり痴呆が進行し、祖母はもう疲れるから、と家事一切放棄の状態なので、週1〜2回、母中心に時には私も御機嫌伺い兼家事手伝いとして様子を見に行きます。
 今日は、実家の父が出張で不在のため、母がゆっくりできる、ということで、夕ご飯を外に食べに行くことにしました。

 出かける先は、ちいさなビストロ。祖父母宅から徒歩3分。もう、常連です。シェフ1人+ギャルソン1人。20人くらいで満席になる店ですが、なんせ、シェフの料理にセンスがある。さらに、気が利いている。という最高のお店です。

 で、いつも私が適当にメニューを選んで4人でシェアするのですが、もう、憶えていていてくれて、シェアしやすいよう、予め4つに分けやすいよう盛り付けてくれたりする(付け合せもちょっと多目にしてくれる)ところがなんとも言えず、うれしいわけです。

 今日のアラカルトで取ったのは

 ・生ハムとパルメジャーのサラダ
 ・カジキまぐろの乾燥トマト包みグリル
 ・ジャガイモのニョッキ、ポルチーニ茸のクリームソース
 ・からすみのスパゲティ
 ・太刀魚のムニエル
 ・自家製パン
 ・食後のチーズ盛り合わせ(ゴルゴンゾーラ、ブルサン、パルメジャーノ、あともう一種類)
 ・エスプレッソ

 ※私は、カジキまぐろが絶品だったと思います
 
 右隣は、20代半ばくらいのカップル。左隣は、30代半ば過ぎの夫婦。後ろは、40代と10代後半の家族連れ…と相対的に若めの客構成の中で、うちのご一行様は妙に目立ちます。どうみてもよぼよぼの老人夫婦と、50代おばさん+30代行かず後家(笑)。
 で、一番よく食べ、うれしそうに、「この香草がいいわね」とか言ってるのが、祖母。過去の船旅での食事などの話をしながら、「パンもう一つ追加しようか」などとこちらも食欲旺盛なのが祖父…。

 よく、ファミレスなどで、おばあちゃん・おじいちゃんが食べるものなく所在無さげにしている姿を目にしますので、傍からみると、きっと「自分が好きだからって無理して年寄り連れてきちゃった馬鹿女」に見えるんだろうなあ。など思い、周囲をなんとなくみまわしてしまう小心者の蚊取犬なのでした。

 まあ、シェフが喜んで食べてるのをちゃんと分かってくれて、サービスしてくれるので、うれしいといえばうれしいのですけれど。もう慣れてはいるものの、ビックリはしているだろうと思います。だって、「今日のチーズは、これ(ゴルゴンゾーラ)が一番おいしい」だもの。アオカビチーズ苦手な人も多いのに…(実はわたし自身がそうだったりする)。

 戦前からの洋食生活と戦後の海外旅行で鍛えた舌は、やはりこってりしたものが好きなんでしょうかね?じいちゃんも、パンにつけるバターの量がはんぱじゃないし。和食党の私は目が点です。

 「もう、歳でメニューがろくに読めない年齢だから、連れてきて注文してくれないと食べられないから、また頼むね」という祖父母。これ一式、私より多く食べられるのならまだまだ胃腸は健在だなあ、とうれしくなります。

 いつまでも、元気でいて欲しい。心からそう願っています。


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