猫の足跡
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2002年06月14日(金) |
(W杯)日本−チュニジア戦 |
のっけから大暴言を吐きましょう。「ワールドカップ(特に日本代表)、飽きちゃった」
ただでさえ性格が悪いワタクシですが、そのなかでも最悪の部分は「天邪鬼」であるところでしょう。周りが熱狂し始めると一気に醒める悪い癖。誰も騒いでいないうちから「ワールドカップだ!!」と勝手に盛り上がって周囲に迷惑をかけていたくせに、いざ始まって、日本の活躍でみんながアツくなってくると、「もういいや、おなか一杯。早く終わらないかな」という方向になるのは、やはり間違っても「性格が良い」とはいえませんな。 (実は、恋愛でもそうです。相手が100%こっちに向くと急に冷めてしまうので、彼氏は冷たいオトコか遠距離で会えないヤツ、もしくは既婚者に限ります…まあ、これはどうでもいい話ですが)。
さて、昨日の日記にも書きましたが、今日の会社観戦、やはりノレませんでした。ええ、別に我がアルヘンが負けてしまったからではありません。
本当は、同僚のようにダッシュで帰って自宅観戦したいとも思いますが、会社側も、「蚊取犬とM君はTOTOの胴元やるくらいだから喜びいさんでくるだろう」と盛り上げ役を期待していると思われます。 その中で二人して自宅観戦というのはちょっと「あいつら、自己チューもいいかげんにしろよ」といわれ(もしくはアイツらできてんのか?と痛くも無い腹さぐられ)かねませんので、横並びと組織の和を気にする護送船団方式大企業出身の小心者としては「しょうがない、おツトめするか。どうせ仕事する気にもならないし」という気分で、3時で仕事を切り上げ10Fの会議室に向かいました。
???…、そこにいるのは平均年齢50+ン歳のいわゆる「おじさま」ばかり7名ほど。「あれ?若者はどうしちゃったんでしょうねぇ??」と訝っていると、一人やってまいりました。「日本優勝、韓国準優勝」に大博打をうった我が社に数少ない熱血少年i君です。「お見限りねー、編集のみんなはさー、なにやってんのよ」と、場末のバーの年増ホステスみたいな口をきくと、「そうですよねー、"う〜ん、仕事あるし"とかいっちゃって来ないんですよね、日本の応援しなくってどうするんですかねぇ」とこれまた駆け出しホストのような優等生チックなお答えぶり。まあ、彼がいれば楽しいし、他の気が利かない奴らに比べればベストメンバーでしょう。「二人で応援しようね」と仲良く誓っていると、総務のサッカー好き女性とおとなしいが協調性に富む我が社の模範のような青年K君が上がってきて、やっと若者4名に。
そして、試合開始まであと数分というところで、またドアが開き、別の若手S君がきたのですが、すぐ引っ込んじゃいます。「あれー、見ていかないのぉ?」と聞くと、「あ、えーと…ちょっと偵察です」だって。プンプン!なによそれ。てめー、会議室に集合してサッカー見るきないんだったら「仕事中」だろうが!んじゃあ仕事しろィ ゴラァ!
と思っているうちに、またおじさんが複数参加し、すっかり「釜本」とか「ペレ」「プラティニ」とかロートルサッカーの話題が中心になってしまいましたが、プレー開始。
おじさんたちは、ちゃんと集団での応援を心得ている世代なので、それなりに楽しんでいます。ちゃんと柳沢のヘタレっぷり批判で盛り上がるとか、ゴンに異常なこだわりを見せるとか(いや、もう無理ですってば)ルールを心得てる(?)し、結構イイじゃん。
試合経過を書くのが目的ではないので飛ばしますが、前半は0−0だったものの日本優勢でCKも結構とって、後半に期待を抱かせる展開。後半の市川、森島の投入には喜びながらちょっと驚き…と思ったところでモリシのゴール!!!「モリシのゴールが見たい!見たい♪」と歌っちゃいますね〜 会議室内も一気に盛り上がります。応援ムードが高まって、社長もごきげんです。
するとしばらくして…。件の「偵察」Sクンがもう一人のオトコ社員と入場してきました。「いいところに来たね!さっき点が入ってもうイケイケだよ」と言うと「あ、知ってます1−0なんですよね」
…仕事してたんじゃなかったの?
「コソコソ、テキストライブで結果のチェックしてるくらいだったら、潔く仕事切り上げて会議室でTV観りゃいいじゃん。どうせたいした仕事してないんだから!!!」叫びそうになってしまいました。
ワタシなんか、サッカー見るために毎日早く帰ってますよ。でも、そのために朝7時とか8時とかに出社してるし、終わらない仕事は家で夜中か朝こなしてますよ…って、ちっとも自慢にならないし、人によって遊びと仕事とくつろぎや休憩時間に対する価値観が違うのは百も承知なんですけどね、
仕事や遊びに対するプライドがなさすぎるんですよねー。どうにもこうにも。うちの会社のメンバーの一番嫌いな点。
「忙しいから」って会議室には観に来ないくせに、ちゃっかりテキストライブはチェックして、話題には混ぜてもらおうとする。「忙しいから」って理由つけてるくせに7時半頃にはみんな帰る…。たかが3−4時間で終わる仕事なんだったらそんなの忙しいって言わないのでは?
「興味がない」っていう理由なら何時に帰ろうが勝手です。でもそれならテキストライブチェックなんてするべきじゃないし、サッカーの話題に混ぜてもらおうとして欲しくない。 「忙しい」っていう理由で会社行事断るなら、徹夜してでも終わらない仕事抱えて青筋立てて欲しいし、当然、テキストライブチェックしたりしないで、サッカー見て帰る人間が全員帰るまで仕事してるべきでしょう。 「おっさんとなんかサッカー見たくない」「つるんで観戦なんて主義主張に合わない」ってんだったら、同僚Mのようにとっとと帰るのが正しい姿でしょう。そういうのが職場の礼儀だと思うんですけどねぇ。
があああ、うちの奴ら、ホントに半端なんだよー!!くそお。気に入らない。仕事も遊びも(きっと恋愛も)徹夜してまで打ち込んでやったことないんだろうなあ。う〜ん。
なんだかとってもとっても腹が立って、みんなと反対側の駅に向かって帰りました。そうしたら、駅近くで社長の運転手さんとばったり会いました。社長を広尾の自宅まで送り届けて会社に車を戻し、帰宅途上だったようです。人生経験豊富(もとは社長令息だったのが落ちぶれて、六本木界隈で遊びまくった挙句、政治家秘書なぞも経験し、なぜかいまはうちの会社にいるらしい)で気さくなおじさんで、よく飲みにつれていってもらうのですが、駅で「サッカー楽しかったかよぉ」って言われたんで、「試合は楽しかったけど、もうなんだかうちの会社がやんなっちゃったぁ」とポロッと言ったら、「そーだよな、どうせ蚊取犬さんとI君くらいなんだろ、最後までオヤジ(社長)にちゃんとつきあったのは、他の奴らはしみったれてんだよな」だって。ちゃんと知っているんですよね。この人。 「気を取り直して飲みに行くか?」って誘ってくれたけど、そのありがたい気持ちだけいただいて「うーん、今日行ったら愚痴っちゃうから…おとなしく家に帰ってワールドカップ観ます。文句聞いてもらってちょっと楽になりました」ってお別れしました。
なんだかなー。ほんとになんだかなー。
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