猫の足跡
一覧|過去へ|未来へ
2002年07月22日(月) |
めずらしくカタめのお話 |
厚生労働省の「少子化社会を考える懇談会」から「中間とりまとめに盛り込むべき事項(案)」というものが出ました。
有識者(!なんじゃそれ)を集めた懇談会で出された「盛り込むべき事項の案(!もって回った言い方するなよ、この役人が!)」ですから、たいしたことの無い位置付けではあるのですが、これまでにない画期的な内容が盛り込まれていましたので、ここに記します。
**今後の取り組みの重点的方向*************** (社会全体を子どもや家庭にやさしいものに) ○ 職場優先を変え、多様な働き方を可能にするため、事業主と職場の意識と仕組みの改革を →男性も含めた働き方の見直し、仕事と家庭の両立支援 ******************************
たった、これだけの内容ですが、今まで、少子化や女性の社会進出について論じられてきた中で、決定的に欠けていた事項「男性の家庭・社会責任」に踏み込んだ点がすごいのです。
これまでの、国の施策は、全て「家庭責任をもつ女性が社会進出することを積極的に支援する」という視点から行われてきました。その結果、「男性は従前と同様の生き方を貫き、女性は家事だけでなく、仕事との両立を目指す(目指しても良い)」という、歪んだ構造が昭和63年の均等法施行以来続いてきたわけです。この構造に、今回の懇談会で初めて見直しの提言がなされた…。世の中も変わりつつあるんだなあと思います。
懇談会で交わされた議論を全て追って行くと、まだまだ実現には遠いなあと思わせる委員の発言がたくさん見られますが、まずは第一歩から。 私は、全ての事象に男女平等を求めるコチコチの考えではありません。実態として、生物学上の産む性、産まない性があるわけで、その間に完全な平等はありえないと思うからです。でも、今の日本でみられる、「男性が家庭に対して義務も権利ももたない状況」については、間違いなくおかしいと思っています。よって、今回の提言による「構造改革」に大いに期待してしまうわけで、夫婦揃って、楽しく家庭生活を送ることのできる環境が早く来るといいなと思います。男の人にとっても、そういう環境はきっと楽しいはずだし。
…というわけで、厚生労働省では、現在「少子化社会に対する御意見募集中」だそうです。世の女性たちよ、男性たちよ、さあ、この機会に「男の家庭参画権」奪取に向けて立ち上がろうではないですか。
詳しくは、厚生労働省ホームページをご覧下さいませ。
|