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■ 「地球があんまり荒れる日には」
まったく、朝から夜までひどい風が吹きすさんでいた。 ごごーうごごーう、どどどっどどどっ、ずずずわっずずずわっ。 強風を描写するには、濁音がよく似合う。
風が強くて、おまけに空気がぬるいと、眼にも耳にも肌にも不穏さを感じる。 電線のヒステリックで禍々しい叫びや、近所の欅並木の波立つような葉の音が、 風にのってすぐ側まで届いてきて、何度もぞわぞわと肌が泡立った。
集中できないのだ。 混線した電話の受話器を、間違って耳に当ててしまった時みたいに。 外界の音が聞こえすぎる、というのも問題なのかもしれない。
「地球があんまり荒れる日には / 僕は火星に呼びかけたくなる」
と、『二十億光年の孤独』で谷川俊太郎さんは書いていたけれど、 まったく同意してしまう。おおい!そっちはどうだぁ、と叫びたい。 夜中のニュースで天気予報士さんが、「明日はもっと風が強くなるでしょう」 と平然顔で言っていた。オーマイガッ!
どうやら明日も地球は荒れ模様らしい。
2002年04月16日(火)
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