月のシズク
mamico



 ワークショップ

昨日、美術作家の永井宏さんが主催するワークショップに参加した。
渋谷と代官山が交わる、線路沿いのGULU cafeという場所だった。
みんなで書いてきたものを読み合って、永井さんがコメントしてくださる。

風景がみえてこない、と言われた。
言葉をもっと慎重に選びなさい、とも。
今度は、なにもはしょらずに、だらだらと、つらつらと書いてみなさい、と。

誰かに客観的に、正面切って自分の文章を批評されたのは初めてかもしれない。
それも、職業作家、つまり言葉のプロにコメントしてもらったのは初体験だ。
と、同時に、求められる表現法と論法は如何なるのものなのか、と考えた。
私が気持ちよく書く文章は、必ずしも相手にとっても快だとは限らないらしい。
むしろ、何も伝わらない駄文の方が多い、のだろう。おそらく。

きれいにまとまりすぎるのも、よろしくないらしい。
着地失敗を恐れない、というより、着地を諦める、ということなのだろうか。
生きていることの結論を知らないので、私は書くことに「けり」をつけたがる癖がある。
「けり」のない人生の方が圧倒的に多いぶん、創作に「けり」を求めてしまうのだ。
突然、コトバが生々しい生き物のように思えて、なんだか手こずってしまっている。


2002年05月24日(金)
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