月のシズク
mamico



 移動式硝子実験室

昨夜のこと。
OZONEとキスカフェがコラボレーションして開催中の、ブックマーク・カフェのライブ映像
をみながらシゴトを片す午後7時半。なにやら会場がすごい賑わいをみせていて、
我慢しきれず参入する(仕事場からキスカフェまではチャリで10分の距離なのだ)。

本日のカフェマスターは、TESERRA CAFEのミサキさん。
ガラスの製造過程やら、牛乳色のガラスの作り方、三枚の同じ厚さのガラスを
重ね、中央のガラスをクラッシュさせて美しい幾何学模様を作る実演など。
なごやかなムードのもと、移動型実験室ではガラスにまつわる裏話や、苦労話、
ちょっぴりお泪ほろろな逸話など、職人ならではのトークが続く。

キスカフェはにわかに小学校の実験室になり、わらわらと集まったギャラリーは、
白衣を着たミサキ先生のキュートでウィットに富んだ講義にぐいぐい引き込まれる。
なんだか、今まで他人行儀に接してきたガラスくんたちが、急に愛おしく思えて
くるんだから不思議なもんだ。君らも生きものだったんだね、と指で触れてみる。

そして、締めくくりは、本日作成されたガラス製品の公開オークション!
というか、競売という言葉の方がしっくりいきます。すごい白熱しました。
私は、三枚重ねの肉厚ガラスの中央のガラスが砕かれ、一瞬にして美しい模様が
入ったのを間近で見て、「これはどうしても手に入れなくっちゃ」という根拠の
ない使命感に駆られ、マジ顔で頑張ってしまいました。そして、見事、落札(笑)。

最期まで競り合ったキスカフェのスタッフのみなさま、いつもお世話になっているのに、
オトナゲなくてスミマセン。お譲りいただいてありがとうございました。

・・・と、散々遊んだツケは、やっぱり回ってくるわけで。
10時半に会場を後にして仕事場に戻り、未明までせっせとおちごと。
疲れると、私の子になった重いガラスを取り出して、心ゆくまで愛でてみる。
時間を閉じ込めた、その細かい亀裂に、わたしは自分の時を任す。




サランラップほどの薄さの風船ガラス。ちゃんとしたガラスです。
詳細は今週の「休日の風景」に引き続かせていただく、かも。

2002年10月23日(水)
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