実家で困るのは、友人が少ないということだ。 福岡の高校に行ったため、まだ付き合いのある友達はそちらに多い。 特にすることも思いつかず、今日も本ばかり。
R・ゴダード『闇に浮かぶ絵』 いいね、この時代設定。 物語の構成も読み手を飽きさせず、上下2冊が長くない。 ただ、やっぱり翻訳がなあ…あれを一種のスタイルだと思ってしまえばいいのだけれど。
中村好文『住宅巡礼』 昨日読んだのが気に入り、「他のをよこせ」と父にねだって持ち帰ってもらった。 世界の名だたる建築家の設計した「住宅」を「巡礼」したという本。 写真も多く、またしても間取り図にはまって妄想が膨らむ。 コージ苑が一番好きなのはリトアニア生まれのルイス・カーンだった。
三木成夫『海、呼吸、古代形象』 父ご推薦の一冊である。(何冊あるんだ) これを学術書としてではなく、おはなしとして読めば面白い。 (大体が学術書として出したのかどうか分らないが。) 女性の生理周期をして「待ちぼうけ・お流れ」と表現するところが素晴らしい。
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夕食も終わった頃、父が国営放送をつけだした。 画面に広がるピンクの壁は、メキシコの建築家ルイス・バラガンの作品だった。 結局実家で父と会うと、美術系の話になるんだな。
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