母とジャケットを探しに町に出る。 (関係ないが、コージ苑宅では町のことを「おまち」と言うのだ。 ちなみにアクセントは「ま」につける。)
西武系デパートの本屋に行く。 母は池波の未読小説を見つけてご満悦である。 コージ苑の帰りの飛行機用の本と合わせて4冊購入する。
大分の老舗といえば「トキハ」であろう。 随分探したのだが、これはというものがなく、空しく撤収する。 大体がコージ苑の考えでは、夏のジャケットは汗などで汚れやすいので、 それに3万円近く払うのは嫌なのである。 特に親が払うと思うと余計気が引ける。 母は「別にいいのに」というけれど。
AfternoonTeaでお茶をしようと入った途端、二人を襲うチーズのにおい。 母子してお手上げポーズである。 せっかくのシトロンミルクティーもコーヒーもケーキも台無しだ。 さっと片付け、早々に退散する。
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作家がきちんと消化した翻訳を読みたくて、古い本を引っ張り出した。 H・ロフティング『ドリトル先生の郵便局』 出版元アメリカでは、その黒人の描写ゆえに絶版になっているというこの作品は、 コージ苑がこの世の中で最も好きな本だ。 というと差別論者かと疑われそうだが、決してそうではない(と思う)。 黒人の描写にせよ動物のそれにせよ、なんというか愛敬がある作品なのだ。 それはもしかすると翻訳した井伏鱒二の文章の素晴らしさによるものなのかもしれない。 なんと贅沢な児童小説。
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