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2002年10月10日(木)
二限を終え、家に帰ろうとしたら教科書販売が今日行われるとの事。 しかも生協ではなく、わざわざ研究室にまで出向かねばならぬと。 教科書を手に入れるため、僕は研究室へ向かった。 K教授の長々延々切々としたくどい文句を聞き終えてようやく教科書GET。
向かう先はペットショップであった。 粉ミルクと哺乳瓶とヒーターとブラシを購入、試供品のキャットフード二袋をしまい、 たこ顔(たこづら)で昼食のたこ焼きを買い、家に帰った。
アパートに着くと、ぴーぴー騒がしい。 もう一匹GETで計5匹になった。 それをみたご主人様、「マジかよー!」とショックを隠しきれないご様子。 ご主人様は、猫専門家の実家に連絡を取り、様々なアドバイスを享受している。 本当に頼りになる人だ。 こんなにご主人様を尊敬するのは今までで二度目くらいのことだ。 しかし猫番をしていると、どうやらノイローゼになるらしい。 ご主人様は疲弊しきっていた。
「お前ら何が欲しいんだよ」 「頼むからミルク飲んでくれよ」 「なんでお前らが泣いてるのか俺にはわかんねーよ」
自身で排泄も出来ない小さな命たち。 それを他種であるヒトが世話するのだから、コミュニケーションなんか取れるはずもない。 しかも、学校もバイトもある一学生のアパートで飼えというのか。 確かにこのアパート地帯にはノラ猫が住みついている。 けれど、二号さんにしたって、エンガワという母親がいて育ってきた猫だ。 エンガワがまさか二号さんしか産んでいないと思うか。 野良の世界は厳しく、ある程度自活できないと、猫は死ぬしかなくなってしまう。 それなのに、飼い主は、捨てた。 飼えないとわかっているこの学生アパート地帯へ。 一体誰に育てろと言うのだ? 誰に責任を取らせるのだ? 里親が見つからないのは僕のせいなのか? ミルクを飲まないのは僕のせいなのか? 仔猫達が泣くのは僕のせいなのか? もしも、死んだら、僕のせいなのだろうか? 死なせたくない一心で拾ってしまった命を僕はどうしたらいいのだろう。 僕にあるのは、ただ必死さだけだ。
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