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2002年11月26日(火)
一限目が終わり、チャイムが鳴ると同時に電話が鳴る。 ゼミ友達のリンさん(中国人留学生)からだ。
こないだのゼミで、僕の手を見たリンさんが「どうしたの?!」と驚愕し、 これはかくかくしかじかの理由で傷だらけになってしまったのだと言うと、 「じゃあキャットフードいる? うち半分余ってるの。 もう寮に入っちゃって猫飼ってないから。 あ、それとキャリー持ってる? もう使わないんだけどどうかな」 と素晴らしく感動的な提案を持ち出してくれたのだった。 僕は、もうすでにキャリーを買ってしまったのでそれは断り、 キャットフードを譲り受けることにした。 それが今日である。
お礼にと、ピンキー(グリーンミント)とホルンを買っていったのだが、 リンさんは「いいよいいよホントに気にしないでよ!(笑)」と笑顔で言ってくれた。 世の中優しい人はまだたくさんいる。 僕はにこにこしながら猫の元へチャリを走らせた。
ベストタイムのリフォームを見ながらブランチのカップラーメンを食う。 …もうカップラーメンなんて嫌だ。 そう思いつつ、他に食べるものなどウチにはないのだった。 今週のレポート(1800〜2000字)はまだ手をつけていないので、とりあえずそれをやる。 100字ぐらい書いたところで、猫たちの騒ぎが収まらないので構ってやる。
ふと気付くとガミさんの目が異常事態。
僕は朝からさっきまで写真を撮りまくっていたので、 この異常事態が今しがた起こったことだと確信した。 じゃれ合いのせいか。 僕の不注意だ。 ガミさんの左目に、ピンク色の肉の部位が目の内側に大きく出ている。 とにかくご主人様に電話だ。…出ない! 携帯に電話。つかまった。 ご主人様は授業があるにもかかわらず「今から行く」という。 僕も授業があり、しかも今日提出レポートは今から書き出すところ。 診察時間とバイト時間に間に合うだろうか? しかしご主人様に授業をサボらせるくらいなら僕がそうする! 僕は、レポートをすぐに終わらせることを約束し、今日中に病院に行くことにした。
ガミさんの目が見えなくなったらどうしよう。 ごめんよ、じゃれ合いを止めてあげればよかったんだよな。 ガミさんねんねしてよ。
で、ガミさんはというと、目の様子がおかしいとは気付きつつも、まったく動じず じゃれあい続け、僕の必死の呼びかけも無視してみんなと走り回っているのだった。 だから少しでも目閉じてって! 乾燥しちゃうでしょ!
僕は授業に出かけてゆき、レポートは見事に予定通り余裕で仕上がった。 いつもこのくらいのペースで書けりゃ苦労しねぇんだがな。 即行帰宅、キャリーのすきま窓にラップを貼って防風、 ダンボール箱にフェルトの布を詰めて防寒、出発だ。 出発して数十メートル離れてからミィミィ泣くガミさんに声をかける。 「もう少しだからね、すぐ着くからそれまで我慢してね、ごめんね」。 そうしてガミさんを覗き込む。 ガミさんは両眼でじっと僕を見る。 両眼…ちゃんと開いてねぇ?
ガミさんはさっきよりだいぶ回復していた。 出発前はかなり心配な目だったのに、なんかもう良さげだよ? 僕は引き返した。 途中で近所のおばさんと出会い、これまた「手伝おうか?」と優しい言葉をかけられる。 世の中優しい人はまだまだたくさんいる。
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