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2009年09月22日(火) プチ連載「一護とルキアの立場が逆だったなら/出逢い編(仮)」その4

異形なもの。
それは今までに見たことも無い姿だった。
直感で決して人間とは相容れない、対極にあるような存在だと思った。
ようするに、この世のものではない。

(化け物・・・!)

図体は人間よりはるかに大きい。それこそ比較するのが莫迦らしくなるほど。
私くらいの身長ならば手のひらでゆうに隠れてしまうのではないだろうか。
そして髑髏を模した様な顔は、ぞっとするような威圧感をこちらに放っている。
そんな化け物が、開け放たれた玄関の向こう側からこちらを覗きこんでいた。

「姉さま!!!」

私は奴の放つ呪縛を解いて階段を駆け下りると、青い顔でぐったりと倒れこんでいる姉の側に寄った。
先ほどの衝撃で化け物に何かされたのか、意識は無い。

「姉さま!!!」

「落ち着け。気を失っているだけだ」

また音もなく私の側に少年が現れた。
だがその視線は化け物だけを見つめている。

「姉さまには持病が!!」

「その影響はねーよ。信じられねぇなら後で診てやる。
 あいつは俺がなんとかするから、お前は姉貴を休ませとけ」

「貴様に何が・・・」

言いかけたところで少年は私の隣から忽然と姿を消した。
いつの間にか化け物の眼前で、この家とは並行になるように対峙している。

「何でこんなことに・・・!」

私は姉の体に負担をかけないようゆっくりと動かして、寝室へと向かった。


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