Diary 有加利 【
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- 2009年09月27日(日) プチ連載「一護とルキアの立場が逆だったなら/出逢い編(仮)」その5
外からは少年の声、化け物の咆哮(声?)が聞こえてくる。
私は急いで敷いた布団の上に姉を何とか横たわらせると、布団をかけた。
「姉さま、後でまた来ます」
「ルキ・・・ア、さん・・・?」
寝室を出ようとしたところで、か細い声に呼び止められた。
「姉さま!!」
意識の戻った姉が青い顔はそのままに、薄目を開けてこちらを見つめていた。
「私は、大丈夫・・・だから」
起き上がろうとするのを止めようとすると、姉はそれを制止してまっすぐに私を見た。
「いざとなったときは、お守りを・・・お守りを頼りなさい」
「お守り?」
「私にはできないけど・・・あなたにはできるかもしれないから」
「何を・・・」
尋ねようとした時、一際大きな音を立てて家が揺れた。
化け物がぶつかったのか少年がぶつかったのか分からないが、
ともかく外では激しい戦いが行われているらしい。
「私はいいから、行きなさい」
「でも!」
「大丈夫、自分の身は自分で護ります。だから早く」