いつの間にだろうか、先ほどまで曇っていた空がよりいっそう暗くなり暗黒が立ち込めている。 「閣下、雲行きが怪しいです。早くここを離れましょう。」 「間に合ったか」 サウーレの言葉に呼応したかのように当りは静けさに包まれる。 「なんだ・・・!?」
キィィィ−−−−ンっ
雲から一筋の光が降りてくる。それに一緒に何か動くものが降りてくるのが見える。銀色に輝いている物体だ。
「え、あれは・・・?まさかっ!?」 「久しぶりだな・・・・メイディア。」 目の前に現われたのは銀色に輝くドラゴンだ。 遠くからみると小さく見えたがゆうに20メートルはある。 「ドラゴンが知り合い!?・・・夢をみてるのか私は?」 「別に夢じゃないさ。私の知り合いが少し大きいだけだろう?見た目など単なる器に過ぎないさ。」 「その通り。相変わらずだね、サウーレ。」 いつの間にかドラゴンの姿は消えうせ、見事な銀髪の青年が立っている。 「急に呼び出してすまない。あまり使いたくはなかったのだが・・・。」 「竜石の契約は生きているから問題ないさ。君の願いだしね。でも僕を呼び出すって言うことは何をさせるつもり?」 「この川を、増水して欲しい」 「閣下・・・!?そのようなことをしたら兵は!」 「ふぅん、なるほどね。下流だけってこと?」 「そう。下流側から敵兵が上がってこようとしてるのを止めたい。できればついでに奴らが撒き散らした毒も洗い流したい。農地は一旦荒れてしまうが今後のことを考えたら一度浄化したほうがいい。再生には時間がかかるかもしれないが民もそこまでやわではないさ。」 「・・・・荒療治ですね。一石二鳥かもしれませんが、そんなことができるのですか?」 「できるよ。だからサウーレは僕を呼んだんだろう?」 「ああ、貴方が”ウォータードラゴン”だからできる可能性はあると思った。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 出張の準備してない。。。。大丈夫なんか私。。。
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