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レンアイ(仮)ニッキ

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ウソは上手に 4

2001年08月31日(金)


昨日の続きです。初めて読む方は「ウソは上手に」という題名のニッキから読む事をお勧めします。かなりハナシが飛んできてるので、ここからでは何の話かよくわかんないかもです。ことりが男の人から聞いたウソの身の上話をセキララにインターネットに公開中。実はみんな飽きてきてたりする?ことりは楽しいんですけど・・・。

   (続き)

ぼくはまだ、生きている。

ある日人を殺す方法を習った。一撃で仕留める、または確実に気を失わせないと反撃される。そうならないためにしっかり学べ、と言われた。
ぼくはこんな訓練受けたくないと言った。
すると上官は言った。

「人を殺したくないって?まだそんな甘い事を言っているのか。
 だいたいお前たちはすでに人を殺してるんだ。
 お前たちが沈めた船に人が乗ってなかったとでも思うのか!」

ぼくの手はもう血で汚れているんだ。
訓練に集中したのはむしろヤケになっていたのかもしれない。
ぼくは仲間の中でも上達が早いほうで、上官からほめられたりした。
そんなこと、ぼくは求めていなかったのに。

だけどどんなことにも慣れというものはあるらしい。
ぼくはいつしかもくもくと訓練に励むようになった。
そしてたまに作戦にも参加した。

ある日の作戦で、事件は起こった。

ぼくたちはまた船を爆破する作戦を命じられた。
その船に誰かが乗っているかなんてもうどうでも良くなっていた。
爆薬を取り付けて、急いで岸にむかって泳ぎ始めた。

何マイル進んだ後だろうか、ぼくは一人の仲間がいない事に気づいた。
「ちょっと待て、あいつがいない。ぼくは戻って探してくる」
「待て!」
行こうとするぼくに仲間が言った。
「一体この真っ暗な闇の中でどうやって探すっていうんだ!
 お前は道連れになりたいのか!?」
ぼくは怒鳴り返した。
「ぼくは仲間を見捨てていけるほど冷たくなんかなれない!」
そう言ったのに、結局引き返すことはできなかった。
「お前がいなくなったら、俺たちは誰も岸までたどり着く事なんかできない!
 みんなお前に頼ってるんだ」
そう言われたからだ。
あるいは、自分が可愛かったのかもしれない。こんなところでは死ねない。

岸までたどりついた後ぼくたちは、岸で盛大に焚き火をした。
ものすごく騒いだから周りの住民たちはただ近所迷惑なやつらと思っただろう。
近頃の若者は、と言われていたかもしれない。
だがぼくたちの気持ちは決して明るいものではなかった。
ひょっとしたらこの火を見つけてなんとかこっちに泳いできてくれるかもしれない。頼む、気づいてくれ。そしてみんなでタバコを吸おう。
騒げば騒ぐほど、焚き火が明るいほど、ぼくたちの心は沈んでいった。

仲間は戻ってこなかった。
そしてぼくは思った。いつまでもこんなところにいられない。
何があっても抜け出してやる。
毎日そんなことばかりを思っていた。
意外に転機はすぐに訪れた。
父の海外赴任が終了したのだ。

やっと日本に帰れる。

   (続く)
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  続きすぎ?けどあと2回くらいですー。

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