ふうこの英国留学日記-その後

2002年04月23日(火) 個人に対する社会における評価

私は今年の秋から大学院の違う科目のMA(修士課程)で勉強をしたいと思っていて、その願書をベニスに行く前に提出しておいたら、戻るなり昨日返事を受け取った。

基本的にはそのコースのディレクターは私を受け入れてくれる方向にあるのだが、それに付けてある条件が厳しく、今の私の英語力と成績ではかなりおぼつかない。

学校の成績なんて・・と思ってきたが、自分の成績が低くて自分の望むコースに入れないというのはなんとも、つらく落ち込んでしまう。
きっと、残りのテストとエッセイですべて、すごくいい成績をとれば無理な基準ではないのだが、今の私にはとてもそれを成し遂げられる自信がない。

どうしたらいいんだろう?

そんなことを言っている間にも勉強したほうがいいのはわかってる。

私たちは本当に数値に置き換えた価値基準の中で生きている。
学校では点数が数点も上下するだけで、大騒ぎし、会社では給料やボーナス、今月の業績を気にし、様々なことが数値に置き換えて測られている。

私がどんなに試験に出ないアートの本を読んでいたって、アートヒストリーの授業でいい点はとれない。試験という局面ではその人がいかに、普段から努力してその分野の知識をつけているか?というより、その時間内で満足いく答えを提出することが求められる。

試験に落ちて自殺するなんてばかげている。。。と思ういっぽう、試験を前にして
きわめてナーバスになってしまう自分がいる。

「大切なことは目に見えない」と星の王子様は言う。
数字で人を測るのは悲しい、ばかげていると思う。

でも、私の成績が悪くて希望するコースに入れなかったら、それはどうしようもなく私自身の責任だ。そして、今私の生きている環境では大学の成績は未来を左右する大事な指標になっている。

いやだと思いつつも、こういう近代的な社会で生きて勉強することを選択している私は、その価値観から逃れることが難しい・・・・実際は今すぐにでも逃げ出したいくらいなのに。この重圧から、すべてが数値化されてしまう世界から

ふうちゃんに会いたい、彼女だけはいつも私を社会の価値観から切り離して、私そのものを感じてくれる。そして、彼女のぬくもりを感じながら今はただただ眠りたい。
(追記:ふうちゃんというのは、私の実家で飼っている雌猫のことです。10年前に私が井の頭公園で拾いました。私のふうこというHNはもちろん彼女から拝借)

受験生のみなさん、がんばってくださいね! 大学受験の時にあんまり頑張らなかった私は、今ごろイギリスで試験のプレッシャーに悩んでおります。。。


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