ふうこの英国留学日記-その後

2003年03月14日(金) 世界経済は脆弱にして。。。戦争は。。


今日の授業の後で、昨日間違った情報をくれた先生に、先生の言った本にはその論文が掲載されていないこと、図書館にあるこのアカデミックジャーナルのこの年のこの号に掲載してあったのでコピーして手に入れました。と報告し、メモを見せるとすると、私以外の何人かの生徒にも間違った情報を話していたらしく、あら!と私のメモを。。。ちょっと貸して。。。とメモっていました。
こういう指摘って、嫌がる人もいるけど、私の担当教官は気のいい人で、変なプライドも誇示せず、ありがとう。間違った本を教えた他の学生にはメールしておくわ。と喜んでいた。

さて、最近、エッセイでニュースのことを取り上げることもあって、ニュース分析の本や、ウェブのニュースをよくチェックしている。

今日、最も目を引いたのは
「アメリカが国連決議案の採決をまたずに攻撃をする可能性がある」というニュースと、欧州委員会による「世界経済は現在、戦争に対する脆弱さが非常に高まっている。原油の供給状況も、金融システムのストレスも、前回も湾岸戦争当時より厳しい状況で、戦争による政治的不透明が景気の回復を遅らせるだろう」という経済に関する見通しである。
前者のニュースに関しては、そこまできたかアメリカ!!という感じ。
後者に関しては、私でも、現在と湾岸戦争当時では経済状況が違いすぎるということを理解できるのに!!と思った。
回復が遅れるだろうというのはまだ希望的観測でどころか、今大きな戦争が起これば、その政治的・社会的影響から、中東の国々・米・英・日本はもちろん、様々な国の経済が壊滅的な打撃を受けるだろう。
環境保全を訴えるとき、倫理では無理!経済的視点から語らないと。。。と言うが、戦争を回避すべきだというのも、経済的理由が一番有効な気がする。
米・英は戦争の準備に莫大な費用を使ってしまっているので、戦争をすることでしかそれがペイする可能性はないので、もうするしかない。というのは簡単に予想できる理由だが、長期的な見通しの上で、ロスが大きいと判断すれば、ある程度の損は覚悟で手を引いたほうが賢いことも多いと思うのだが。
企業経営でも、これだけ予算を使ったのだからと儲からない事業を続けるより、さっさと撤退したほうが痛手がすくなく、損を回復をしやすいこともあるだろう。

政治の世界は目に見えない利益と権力が結びついていて、非常に理解するのが難しい。このただでさえ、世界情勢が経済的にも政治的にも不安定なところに、アメリカは今までと同じような自国のやり方をつらぬいて、無理に開戦することで、何を得られるのだろう? フランスはアメリカにストップをかけようとすることで何を得るのだろう? 文化国家としての存在感の明示。EUでのリーダ―シップ? 曖昧な態度でアメリカ側につくしかない日本は、得ることはなしにただ何か失っていくだけな気がする。。。。

何かもかもが、失われていくばかりね。。。。と虚しく感じていたところに、クラスメイトのマリアから5月に結婚することになったとおめでたい話が。彼女はアルベルトとも仲のいいイタリア人で、相手はイギリス国籍。でも挙式は彼女故郷、ピサの近くの街でするという。ウェディングドレスはもう注文してあるんだけど、イタリアに行って試着して、寸法合わせなくちゃと嬉しそうだった。
でも、政情が不安定なのでハネムーンの行き先に悩んでいるらしい。
結局、アンチアメリカのカップルの新婚旅行は遠出はやめてパリということになりそうだと言っていた。


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